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佐藤秀からのご提案
> 曳家工事事例紹介
曵家工事後全景
帰命山阿弥陀院西蓮寺は、今を去る約700年前、引安年間(1278〜88年)に淳慶阿闍梨(じゅんけいあじゃり)が開創されたと言われており、本尊は鎌倉初期に作られた「阿弥陀如来」(伝 太子作)で、北区の有形文化財にも指定されています。
今回の曳家工事は、境内総合計画の一環として、各建物の配置を整理するために行われました。
曳家としては、本堂を移動し、山門の位置と合わせるとともに、傷んだ本堂の基礎も作り直しています。客殿、寺務所、庫裡とともに優美な伽藍となっています。
曳家の場合は、特に事前調査で、建物の倒れや水平の確認が重要となります。移動後にそれらを調整することを考慮した計画が必要となるからです。建物を持上げる場合は、全体的に少しずつ持上げるようにして、建物のゆがみが発生しないようにします。また、基礎の新規のアンカーボルト設置位置や、曳家後の納めかた(レール位置の基礎を箱抜きする等)も事前に十分検討する必要があります。
工事手順
・事前調査、計画
・本堂補強
・本堂をジャッキアップ
・レールとコロ設置
・東に約4m曳屋
・基礎新設
・西に約12m曳屋(曳家時間約1時間)
・レールとコロ盛替
・南に3m曳屋
・納め
建物を持ち上げた状態
やぐらとレールの設置状況
レールとコロとジャッキ
梁の補強
柱の補強
持出し部の補強
コロを使用しジャッキで建物移動中